米FCC、セットトップボックス自由化めぐる投票を延期

Marguerite Reardon (CNET News) 翻訳校正: 編集部2016年09月30日 13時08分

 セットトップボックス(STB)のレンタル料金から消費者を解放することを意図した米政府による新たな規則の策定が保留になっている。

 米連邦通信委員会(FCC)は米国時間9月29日、議論を呼んでいる提案に対する投票を延期することを明らかにした。この提案でFCCのTom Wheeler委員長は、消費者が払うケーブルテレビの料金を削減できるようにすると述べていた。FCCの提案を支持する民主党議員らは、「消費者のためにセットトップボックスを解放する」取り組みを続けているものの、新たな提案について詳細に議論する必要があると述べた。

 FCCが提出した新たな規則をめぐっては、米議員をはじめ、DisneyやTime Warnerなどのコンテンツ企業のほか、Comcastなどケーブル大手を含む有料テレビ業界が、9月に入って提出された妥協案を見直し、あらゆる利害関係者にさらなる時間を与えるべく、投票を延期するようFCCに促していた。今回の採決の延期は、こうした動きの中で発表されたもの。

 FCCの提案に批判的な人々は、新たな妥協案においても、FCCが番組制作のライセンスプログラムに大きく関与しすぎる可能性があると述べている。

 FCC宛てに先週送付された書簡には、60名超の民主党下院議員が署名した。書簡では、この件を議題から削除すること、また、改正案の全文を公開し、より多くの米国民から意見を募ることを同委員会に求めている。

 同書簡には、「提案の詳しい内容が把握できない限り、標準ライセンスの全適用範囲、ならびにこのライセンスの策定と実施におけるFCCの役割を分析することは困難だ」と記されている。

 FCCの委員であるJessica Rosenworcel氏は、米上院で9月に入り行われた公聴会で提出された妥協案に懸念を表明し、投票が予定通り実施されていたとしても可決されなかった可能性を示唆した。また、Rosenworcel氏を含むFCCの共和党委員2名が提案に反対している。法案の可決にはFCC委員5人中3人の賛成票が必要になる。

 

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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