スマートフォンネイティブが見ている世界

「大学垢」激増中--中高生が進学前にTwitterやインスタですること

 TwitterやInstagramでは、2~3月のこの時期は受験・合格報告系の投稿であふれている。開放感あふれた投稿ばかりで嬉しそうだが、残念ながら問題も多い。今回は、この時期ならではのTwitter・Instagramで中高生がしていることと、その危険性についてご紹介したい。

この時期激増する「大学垢」

 「合格発表」「春から(大学名)」「(大学名)」などで検索すると、多くのユーザーが見つかる。普段はプロフィールに中高生であることを公開していなかったり、顔写真を出していなかったりするアカウントでも、この時期は油断しているようだ。

 たとえば、「春から 大」で検索すると、「アイ@春から◯大」などのユーザー名や、「#春から◯大」というハッシュタグをつけたツイートが多数見つかる。同様に、「ゆうき@合格発表待ち」と、合格発表まで“低浮上”(ログイン率低め)であることをユーザー名で示しているユーザーも多い。Twitterに合格先を公開しているのは高校生が多く、「#春からJK」のような中学生によるツイートもあるが、「#春から◯大」系のツイートが圧倒的に多くなっている。

 「大学垢」「高校垢」と名乗っているユーザーも多いが、それぞれ大学・高校専用のアカウントという意味だ。当連載で何度もご紹介しているが、10代の子たちはTwitterで場面において複数アカウントを使い分けている。合格を機にTwitterで大学垢を作り、Facebookを始めるのはお約束のようで、そのような話は非常に多く耳にする。入学を前にしたこの時期に作る例が多いようだ。

 ある高校生ユーザーによる

「大学垢めんどくない?って聞かれたけど高校までとは違う人たちとの会話とか猫かぶってる感じとか高校での友達とかに見られたくない感する」

 というツイートがあったが、まさにそういう心境なのだろう。

 「勉強垢でしたが、無事合格しました!」と、勉強専用アカウント勉強垢で合格報告をしている微笑ましいツイートも見つかる。大学垢では受験の大変さを語っている子が多く、まさに合格発表シーズン真っ最中であることが実感できる。

進学先で交流を広げたい中高生たち

 彼らがこのような進学状況をユーザー名やツイートで明らかにする理由は単純だ。もちろん、高校や大学に入ってからの仲間を見つけるためだ。誰でも知らない人だけのところに行くときには緊張する。そのため、実際に進学する前に知り合いを増やし、安心したいと考えているのだ。

 大学垢は、同じ大学・学部に進学するユーザーを見つけてフォローしたりされたりすることを目的としている。トップに表示される固定ツイートで「大学垢作りました!春から◯大です。気軽にフォローお願いします」などと進学先を公開しているユーザーは多い。「#◯◯大」などのハッシュタグを付け、積極的に大学名を公開してつながっている様子も見られる。「@◯◯ 同じ大学垢なんでフォローさせてもらいました!」「@△△ フォロバしました!よろしくお願いします!」などのやりとりもあちこちで見かける。

 中には、「◯高に入るみなさんとつながりたいです!」という意味のツイートをし、LINEの友だち追加QRコードを画像添付している女子中学生を見つけた。「RTお願いします」とも書かれており、実際にかなりの数がリツイートされていた。ある男子高生も同様にやはりQRコードを公開していた。試しに読み込んだところ、どちらも友だち追加できる状態となっていた。

 もちろん、匿名で顔出しもなしで同じ大学のユーザーと交流することだけを目的とした大学垢もある。一方で、つながることを目的として、プロフィール欄に「□小→△中→☓高 春から◯大」など、すべての学校名を明らかにしている子もいる。そのような子は、年齢や誕生日、趣味や部活、付き合っている人のTwitterアカウントなどあらゆる個人情報をプロフィール欄で公開してしまっているケースが多い。

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