ソニー、新フルサイズ積層型CMOSセンサを搭載した「α9」を日本でも発売へ

 ソニーは4月21日、新開発のメモリ内蔵35mmフルサイズ積層型CMOSイメージセンサを搭載した、ミラーレス一眼カメラ「α9」を発表した。読み出しスピードを従来機比で20倍以上に高速化している。発売は5月26日。想定税別価格はボディのみで50万円前後になる。


「α9」

 新型CMOSは、2016年4月に発生した熊本地震で被害を受けた熊本工場で開発を進めていたもの。復旧活動の中には、当時開発中であったイメージセンサの開発プロジェクトを止めないというミッションも含まれていたという。熊本工場は2016年末からフル稼働している。

 フルサイズの積層型CMOSイメージセンサにメモリを組み合わせることで読み出しスピードを高速化。独自の画像処理エンジン「BIONZ X」との組み合わせにより、秒間最高20コマのブラックアウトフリー連続撮影、秒間最大60回の演算によるAF/AE追従、最高1/3万2000秒のアンチディストーションシャッターなどの高速性能を備える。


メモリ内蔵35mmフルサイズ積層型CMOSイメージセンサ

フルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサ(左)とメモリ内蔵フルサイズ積層型CMOSイメージセンサ(右)の構造の違い

 最大2400万画素の静止画撮影と、XAVC S形式による4K、フルHD動画、AVCHD形式によるフルHD動画撮影をサポートする。大容量バッファメモリにより、秒間20コマ連写で圧縮RAW241枚、JPEG362枚の連続撮影を実現。スポーツ撮影にも最適だ。

 電子シャッターを使用することで、サイレント撮影もサポート。陸上や水泳のスタート時、テニスなどのサーブ時など、選手の集中力を高める点から撮影がNGだった場面でも、使用が可能になるなど、撮影範囲を広げられる。

 ボディには、静止画、動画ともに有効な最高5.0段の5軸手ブレ補正機構を搭載。SD/MSカードスロットは2つ備え、メディア間の同時記録や振り分け記録にも対応する。Wi-Fi、Bluetootに対応し、LAN端子も装備。電源は従来機比約2.2倍の容量を実現した新開発の大容量バッテリを採用する。

  • 上部の操作部

  • SD/MSカードスロットは2つ装備

  • マグネシウム合金ボディを採用


ソニーマーケティング代表取締役執行役員社長の河野弘氏

 ボディサイズは、高さ95.6mm×幅126.9mm×奥行き63.0mmで、重量約673g。別売で縦位置グリップ「VG-C3EM」(税別価格:3万5000円、5月26日発売)も用意している。

 ソニーマーケティング代表取締役執行役員社長の河野弘氏は「ソニーの思いは、プロフォトグラファーの期待に応え、ときには超えていくこと。それをチャレンジし続けたいと考えている。α9はこれまでの常識を打ち破る、新しい次元の高速性能を実現する革新的なカメラ。この性能をいかすことで、デジタルイメージング領域に新しいモメンタムを提供できると考えている」とα9への期待を話した。

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