サルの自撮り写真の著作権をめぐる訴訟、ついに決着

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2017年09月13日 14時57分

 動物が自撮りした写真の著作権の帰属をめぐる裁判が、ついに終結した。

 この奇妙な法廷闘争の発端は、英国の自然写真家David Slater氏が2011年にインドネシアを訪れたとき、ナルトという名前のクロザルがSlater氏のカメラを使って自撮り写真を撮影したことだ。動物愛護団体である「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」は2015年、それらの自撮り写真の著作権はナルトに帰属するとして、Slater氏と自費出版会社を訴え、同社がすべての利益をナルトのために使うことを提案した。

 米国時間9月11日に発表された和解条件の一環として、Slater氏はそれらの自撮り写真の著作権を保有するが、今後それらの写真から得る利益の25%を、ナルトのようなクロザルを保護する慈善団体に寄付する。

 両当事者は共同声明の中で、「今回の訴訟では、人間以外の動物の法的権利拡大について、重要かつ最先端の諸問題が提起された、とPETAとDavid Slater氏は考えている。これは両当事者が支持する目標だ。両者はこの目標を達成するため、今後もそれぞれの取り組みを続けていく」と述べた。

 ナルトがSlater氏のカメラを奪ってポーズをとり、シャッターを押して撮影した自撮り写真の数々は、瞬く間に多くの人の注目を集め、世界中の新聞や雑誌、ウェブサイト、テレビ番組で紹介された。


提供:David Slater

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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